電子書籍リーダー

Amazon Whispersync とは?メリット・デメリット

電子書籍の読書体験を劇的に便利にしてくれる、Amazonの読書同期機能「Amazon Whispersync」について解説。使うメリット・デメリット、使う際の注意点など。

公開日: 2024.5.15

Amazon Whispersyncは「読書の同期機能」

Amazon Whispersyncは、Kindleの読書データをAmazonのクラウドに自動で保存し、自動でデータをダウンロードしてくれる、「読書の同期機能」です。

設定方法は簡単で、KindleやKindleアプリの同期設定で「Amazon Whispersync」をオンにするだけです。

Amazon Whispersyncが保存するのは、

  1. 書籍のページ位置(しおり機能)
  2. メモ
  3. ハイライト

です。

アプリ、Kindleなどで「Amazon Whispersync」をオンにしていると、ページを送ったタイミングやメモ、ハイライトを作成したタイミングで、データが自動でAmazonのサーバーに送信され保存されます。

対象となる読書データは、「Amazonのサーバーから配信している書籍データ」です。Kindleで買った本、Unlimtedの本だけでなく、パーソナルドキュメントも対象です。

Amazon Whispersyncを使うメリット

端末を変えても、続きを読める(聞ける)

Amazon Whispersyncの最大のメリットは「端末を変えても、続きが読める」という点でしょう。

例えば、自宅でKindleで読書をしていて、通勤・通学の際にはスマホで続きを読みたい場合、Amazon Whispersyncをオンにしておけば、スマホのKindleアプリで書籍を開くと、Kindleで読んだところを自動で開いてくれます。

なお、アメリカのAmazon.comで購入したKindle本は、Audibleのオーディブックと場所同期をしているため、「Kindleで読んだ続きをAudibleで聞く」ということが可能です。

残念ながら、日本のAmazon.co.jpで購入したKindle本は対応していません。

自炊の本のメモ・ハイライトを一元管理できる

Amazon Whispersyncはパーソナルドキュメントにも対応しているため、自炊の本のメモ・ハイライトをAmazonのクラウドで一元管理できます。

例えば、著作権フリーの青空文庫の本をEPUBデータとしてパーソナルドキュメントにアップロードしてKindleで読むと、Amazon Whispersyncが保存する読書データがAmazonのクラウドに保存されます。

Amazon Whispersyncを使うデメリット

1アカウントを複数人で使うと

Amazon Whispersyncはアカウント単位でデータを保存するため、例えば家族でKindleを使い回す場合など「1アカウントで複数人が使う」と、読書データが「自分だけのもの」にならなくなります。

例えば、「A」という書籍を自分が100ページ目まで読んでいて、次に自分が開く前に家族が「A」という書籍を最初から10ページ目まで読んでしまった場合、Amazon Whispersync上のページ位置は家族が読んだ10ページ目までになってしまいます。

読書をしているときに「何ページまで読んだ」と覚えているケースはほぼないでしょうから、どこまで読んだのかがわからなくなってしまいます。

もし、自分のアカウントのKindleを誰かに貸すのであれば、「自分以外の端末ではAmazon Whispersyncをオフにする」ようにしましょう。

ローカルファイルでは使うことができない

KindleではAmazonのサーバーから配信されるデータのほかに、PCなどから自炊ファイルをデータ保存してローカルで読むことができますが、これらのファイルはAmazon Whispersyncのデータ対象外です。

インターネットがないと同期されない

これは当たり前ですが、Amazon WhispersyncはAmazonのサーバーにデータを保存、読み出ししているため、インターネットにつながっていないと動悸がされません。

例えば、自宅でKindleに書籍データをダウンロードして、インターネットが使えない場所に出かけて読書をする場合、その読書データは次にインターネットに繋がるまで同期されません。

スマホのKindleアプリなどを使う場合は良いですが、データ通信機能のないKindleやiPadなどのタブレットでKindleアプリを使う場合は、注意が必要です。

なお、Kindleのデータ通信機能対応モデル(Amazon Whispernet)は、ドコモの3G/LTEが繋がるところであれば常時インターネットに接続されていますので、データ通信料無料で常にAmazon Whispersyncに読書データを同期してくれます。