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Amazon Kindleデバイスの「Amazon Whispernet」とは?

Amazon Kindleデバイスで使えることができる「Amazon Whispernet」というサービスとは何か?対応するモデル、Amazon Whispernetモデルのメリット、選び際の注意点を解説します。

公開日: 2024.4.30

旧モデルに搭載されたモバイル通信モデルのサービス名称

Amazon Whispernetは、Amazon Kindleの一部モデルが対応するモバイル通信サービスのことです。

一部のAmazon Kindleデバイスシリーズには、「3Gモバイル通信モデル」「4Gモバイル通信モデル」のラインアップがあります。

端末自体にモバイル通信機能が搭載されており、しかも月額料金を支払わないでもモバイル通信が可能で、その分端末価格が高めに設定されていました。

モバイル通信を行うのは、

  1. Wifi未使用時
  2. 画像を含まない低容量なデータ通信

のみで、Amazon Whispernet対応モデル、つまりモバイル通信モデルは、いつでもどこでも読書ができるという触れ込みでした。

モバイル通信モデルは、実は初代Kindleからラインアップされていましたが、近年では主に上位モデルにライアップがされており、エントリー向けの無印Kindleにはラインアップがありませんでした。

Amazon Kindleデバイスの最新世代は非対応

長らくKindleデバイスの上位グレードの象徴だったAmazon Whispernetでしたが、モバイル通信が使えるのは、テキスト系の電子書籍とブックマークなどの書籍データに限られたため、スマホでのテザリングが当たり前になった現在ではあまりメリットのある機能ではありません。

そのためか、現行のKindleデバイスでAmazon Whispernetに対応するのは、2019年モデルを最後にアップデートがされていない、Kindle Oasis 第10世代 (2019年)のみとなっており、2021年以降に発売された、

  1. Kindle Paperwhite 第11世代 (2021)
  2. Kindle Scribe (2022)

にはモバイル通信モデルがラインアップされていません。

今からAmazon Whispernet対応モデルを買う際の注意点

3Gモデルが使えるのは最長で2026年3月31日まで

Amazon Whispernet対応モデルには、3G通信モデルと、4G通信モデルがありますが、3G通信モデルについては一部の国・地域でサービスを終了しています。これは3G通信サービス自体が終了されるのに伴った措置です。

日本でKindleデバイスが利用するモバイル通信サービスはNTTドコモとなっており、そのNTTドコモが3Gを停波するのは2026年3月31日となっているため、3Gモデルのモバイル通信が使えるには、最長でそこまでとなります。

「FOMA」および「iモード」サービス終了のご案内 | NTTドコモ

価格アップに見合うメリットがあるかを見極めよう

2024年現在、Amazon Whispernet対応モデルは「Kindle Oasis 32GB / Wifi + 4Gモデル」のみで価格は40,980円。

ほぼ同じ画面サイズ。ストレージ両量となったKindle Paperwhite 第11世代 (2021) シグネチャーエディションの倍の価格、もう少し出せばKindle Scribeのスタンダードペンモデル(47,980円)が購入できる価格です。

筆者も、実際にAmazon Whispernet対応モデルを使っていますが、電子書籍データのダウンロードはほぼ自宅でしますし、Kindle Unlimitedの雑誌のダウンロードにはそもそもモバイル通信は使えないため、Amazon Whispernet対応モデルを使うメリットはあまりないというのが実感です。

中古で安くモバイル通信搭載モデルを購入できるのならば良いですが、スマホテザリングが当たり前になった現在では、今から高い値段を出してAmazon Whispernet対応モデルを買うメリットはあまりないかもしれません。